米国の「新規失業保険申請件数」が相場に示すもの


通貨を銘柄にしているFX取引では、外国為替市場がどのように動いていくのかを予測していくことが大変重要になってきます。
そして、この為替市場の相場への大きな影響力を持っているのが、世界で一番の流通量と取引量を誇る、基軸通貨である米ドルと、それを発行するアメリカ合衆国の存在になります。
このような事情から、アメリカの経済の状態を知らせる経済指標の発表は、時に相場全体に影響を与え、実際に重要な経済指標の発表の時には、その前から様々な予想が飛び交って為替市場が活発化し、発表後はその内容によっては、激しい乱高下を見せる荒れた相場になってしまう場合もあるのです。

そうしたの経済指標の一つに「新規失業保険申請件数」というものがあります。
現在この指標は、米時間で毎週木曜日に発表されており、失業者が新規の失業保険を申請した件数をまとめたものになります。

これは月ごとに発表される別の経済指標の一つ、「雇用統計」のうちの「失業率」を考える上での枕木的な役割をしており、その予測などに役立てられることもあります。
こうした事から新規失業保険申請件数は、雇用環境が悪化しているのか好転しているかを示している元として考えられ、この数値によって社会全体の景気の動向を知ることができると考えられています。

失業保険の申請が多く行われ受給者数が増えるということは、雇用環境が悪化して多くの人間が職を失っているという状況を表しています。
個人消費がGDPの70%ほどを占めるアメリカでは、個人消費が落ち込みが景気の冷え込みにつながるため、前回の新規失業保険申請件数との比較から為替相場での米ドルの売買の根拠の一つとされることもあります。

しかしながら、この新規失業保険申請件数は休日や自然災害などの影響も受ける、前回の数値や為替市場での予想と比べると、その結果が異なることもしばしば起こります。
また、失業に関連する指標の場合には、相対する雇用に関する指標と合わせて考える必要もあり、この場合は失業と雇用が緩やかに入れ替わって推移することから、長期的な為替レートの変動を予測することにはあまり効果を発揮しません。

この新規失業保険申請件数は、短期、中期的な相場の動きについては充分な影響力がありますので、この値を為替相場の予測に用いるのであれば4週ごとの数値を平均値化して、週単位ごとに移動させて指数を表す4週移動平均を出しておき、その数値が40万件を超える状態が続いた場合は、景気が後退する局面になっているという事になりますので、米ドルに不信が掛かり売られる傾向が出てくるというように利用することができるのです。